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結婚は、子孫を残すためだけや、
あるいは単に人間の風習から生まれたものではありません。
当たり前のことですが、
世界中どこに行っても人間は、男性と女性という2つの性に分けられています。
この宇宙を見渡しても
不思議とすべてがペアになっています。
例えば、人間は男性と女性、動物は雄と雌、植物はおしべとめしべ、
これら2つの性が関わり合って繁殖がなされ、
同様に物質世界を観察しても、分子や原子が陽と陰、
つまりプラス、マイナスの相互関係で成り立っています。
太陽系の無数の惑星も相互関係を保って、見事に調和し、
ぶつかり合うことなく運行しています。
極小の世界から広大な宇宙まで、その等級と位置は異なっても
共通した法則に沿って2つの要素、つまり“陽”と“陰”が調和しているのです。
人間の世界でも一人の男性と一人の女性の組み合わせである結婚を通して、
新たな世代に向かい、より発展していくようになっています。
最近は、「独りがいい。独身が気楽だ」と言って、結婚しない人が増えていますが、
これは人間にとって、不自然な状態なのです。
現在、男性の5人に1人が生涯未婚、という時代を迎えています
(国立社会保障・人口問題研究所調べ)。
この調査によると、未婚男性の平均寿命は70.42歳なのに対して、
既婚男性の平均寿命は79.06歳と、男性の平均余命は、未婚か既婚かによって約9年も違い、
妻帯者であるというだけで10年近く寿命が延びていると言えます。
結婚生活の中で、日々の食生活が改善され、
夫婦・親子関係を通して、精神的な安定を得ることができるからだと考えられます。
たとえ配偶者と死別した場合でも、平均寿命は74.95歳と、未婚男性より長くなります。
結婚することで寿命も延び、収入も独身者より増えていくことがわかっています。
孤独な状態は人間にとって、健全なものではありません。
人間は、人との繋がりを求める存在だからです。
結婚することは、人間にとってごく自然なこと、
結婚生活を送ることで、初めて人間は一人前になっていくように
あらかじめプログラムされていると言えるのです。
ところで、夫婦関係において、互いが調和せず、自己主張ばかりで
不協和音が鳴り響いたままだったらどうでしょう?
さらに、夫婦の間に他の異性が現れたとしたら?
夫婦としての機能を果たすことができず、家庭が破綻してしまうのは言うまでもないことでしょう。
夫婦円満であること。これはストレスがなく、最高の状態と言えるでしょう。
夫婦が調和し、うまくいっていることで得られるメリットに際限はありません。
しかし、夫婦関係が崩壊することで引き起こされる問題もまた際限がありません。
次回は、夫婦関係が崩壊することで生じる深刻な事情についてお話したいと思います。
小川陽子