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前回も述べたように、幸せな結婚には、愛における価値観の共有がとても重要です。
ここを共有出来れば、大半のリスクを回避することが可能です。
しかし、「愛」と簡単に言いますが、
その本質をはっきりと定義するのは難しいものです。
愛について、あなたはどのようなイメージを抱くでしょうか?
「尊く大切なもの」「幸せをもたらすもの」などイメージする人が多いかもしれません。
世の中には、愛をテーマにした歌や映画、小説などが溢れています。
また、Tシャツや身近な小物などにも「LOVE」の文字が刻まれています。
これだけ巷に愛が溢れかえっているにも関わらず 、
「愛」に 対するハッキリとした理念を持ち合わせている人が少ないのではないでしょうか。
時に愛をめぐって争いが起き、悲劇も繰り返されます。
愛するがゆえに人を傷つけたり、愛がさらなる悲劇をもたらす“引き金”になり得ることを私たちは知っています。
これは、愛が、嫉妬や恨みと背中合わせであるために起こることです。
ちょうど優れた先端科学技術が平和のためにではなく、戦争で人命を奪うために使われているのと同様です。
何事も誤用すれば、何らかの障害を来たすように、
愛は夫婦関係においても、周囲にまで悪影響を及ぼすものになってしまうのです。
人が、かけがえのない家族の大切さを知るのは、
皮肉にもそれを失ってしまった時です。
それでは、人を継続的に幸せに導く愛を、私たちはどのようにしたら得ることができるのでしょうか?
人がこんなにも愛について考える存在であるからには、
宇宙の本質において、おそらく 時代を超える愛の永遠性や理想、法則が存在すると言えるのではないでしょうか。
結論的に言えば、愛には秩序や法則性があります。
もしそうであるならば、愛の秩序や法則性に従って生きること。
一見堅苦しく、戒律的な印象を与えるかもしれませんが、実際はそうではありません。
むしろ自らを縛っているもの、 愛に対する恐怖心などから解放されるので、
人生における自由を勝ち取ることが出来るのです。
結婚は、愛の理想を実現し、蓄積できる最高の場所です。
これまでにも見てきたように、愛の法則性から外れた家庭というものは成り立ちません。
夫婦や家庭は、愛を蓄積する「愛の学校」なのです。
結婚の出発点において、お互いにこのようなことをしっかりと認識し共有することで、
人生のどんな局面にぶつかっても、乗り越えていくことが可能となり、
さらには、お互いに、なくてはならない関係を継続することができるのです。
次回は、「戦争や犯罪の根本は、家庭問題にある」というテーマで、
自分自身の家族関係が、社会問題と密接に関わっていることについて、お話したいと思います。
小川陽子