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Q:数年前から夫婦で何かとぶつかるようになり、現在、夫との関係が冷え切っています。
「このままでは離婚かも…」と、半ばあきらめかけています。
“離婚して人生をリセットすれば…”と考えますが、
もし再婚しても幸せになれる自信がありません。
“また同じことを繰り返すのでは…”という不安がいつも頭をよぎり、
どうしていいか分からず、まったく前に進めない状態で悩んでいます。
夫婦はお互いが成長するための「最高の教師」
A:現代では、離婚することが当たり前のような風潮があります。
お互いの間に不満があれば、「離婚して新しいパートナーを探せばいい」といった考えが当たり前のようになりつつあります。
しかし、離婚した後が問題です。
たとえ新たなパートナーを探しても、また同じ苦境を味わうことがあります。
米国は世界でも離婚率の高い国ですが、その離婚件数の内訳は以下のようになっています。
初婚 45~59%
再婚 60~67%
再々婚 70~73%
(J. Baker, Forest Institute of Professional Psychology調べ)
日本でも約4割の夫婦が離婚していますが、
やはり再婚者の離婚率の方が初婚者よりも高い傾向にあります。
このようなデータを見ても、次の結婚で幸せになれるという見通しは甘いと言えるでしょう。
また、離婚前後の夫婦は、相当のストレスを抱えることになります。
当然、健康を害する人もいます。
さらにその子供たちは、両親が次第に他人になっていく過程を経験し、
そのことが、子供たちの将来の家庭観に深刻な影響を及ぼすことが分かっています。
まず夫婦の視点を変えてみましょう。
あなたが選んだ男性は、世界に何十億といる異性の中のたった一人の配偶者です。
夫婦の出会いとは、実に不思議なものです。
夫婦の縁の背後には、そこに込められた“深い意味”があると考えるべきです。
一度立ち止まって、自分たち夫婦の出会いを肯定的に捉えてみましょう。
では、改めてこの視点に立ち、結婚しても幸せになれない原因はどこにあるのかを考えてみましょう。
夫婦がお互いにたゆまぬ努力を継続することなしには、「本物の絆」は形成されません。
お互いの信頼関係を築くため、配偶者を受け入れることや忍耐することが必要です。
“結婚すれば、そのまま幸せになれる”、これは単なる幻想です。
もし、あなたが離婚して新たなパートナーと出会っても、
しかるべき努力を続けなければ、同じ不幸が待っていると言えます。
あなたが感じる離婚後の不安とはここからくるのです。
あなたに与えられた環境は、すべて自分の成長のためにある、と捉えましょう。
配偶者は、あなたが成長するために必要な「最高の教師」なのです。
このことを踏まえ、もう一度、夫の長所や魅力、夫婦で愛し合った思い出、
自分にしてもらったことなどを振り返ってみましょう。
あなたは夫のどんなところに魅力を感じて結婚したのでしょうか?
もう一度、別の視点で夫婦関係を見つめる努力をすることです。
離婚を決めるのは、あなたがやれる限りのことやってからでも、遅くはありません。
人生は大学入試のようなもので、合格点をもらうまでは同じ試練が与えられます。
夫婦関係を違った角度から見つめる努力をする。
この努力を継続すれば、必ずあなたに“気付き”が与えられますし、
不安だらけの状況から一歩抜け出せることができるでしょう。
小川陽子