理想家庭をつくる「神のみ旨」

「統一原理」には、理想家庭をつくるために重要な内容が多くあります。今までの宗教の多くは、個人の信仰を育むことが中心となっていましたが、本来は、家庭信仰として「実践する教え」として理解を深めていく必要があります。キリスト教は、岩の上に教会を立てました。その岩とは、個人の信仰が基盤でした。しかし、今は岩とは、家庭に根付く信仰のことです。家庭信仰の上に教会がしっかりと立つことができます。また、信仰で終わることなく、「信仰は愛を育てる刺激」として、信仰を通して家庭での愛を育んでいく必要があります。

 

「神のみ旨」とは、「理想家庭をつくること」です。また神の下の人類一家族の世界を作ることです。自分の家庭を理想家庭としてつくり上げるところから、天国の建設が始まるのです。夫婦でお茶を飲みながら家族について話し合うことも、「おまえ、最近美しくなったね」「あなたが愛してくれるからよ」というのろけ話も、実は「神のみ旨」なのです。このみ旨を忘れて生きていくことはできません。

 

理想家庭に投入することは神様の願いであり、人間の願いですから、どういう家庭を目指し、どういう子供に育てたいのかというゴールを明確にする必要があります。そうしてこそ家庭の軌道修正ができるようになります。

 

そして、親は子供の「やる気」と「思いやりの心」、「感謝の心」が育つような、真の愛情に包まれた教育環境を整えることが大切です。そのためには親自身が「やる気」と「思いやりの心」、「感謝の心」をもった人になっていなければなりません。親がそうなっていないのに、子供だけがやる気があっても、思いやりと感謝の心をもつことは難しいのです。

 

具体的には次の四つの観点が重要です。

 

第一に、親の愛が子供に届くこと。第二に、子供が育つ環境を作ること。第三は、親が目的に向かって成長すること。第四に、家庭のゴールを明確にすることです。内的には、感謝の心、共感する姿勢、この二つが重要になります。

 

この講座では、上記の四つの観点から、統一原理に立脚して個性完成、家庭完成をどのように成していったらいいのかを説明していきたいと思います。

 

多田聡夫(家庭問題研究家)

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